西インド・グジャラート州カッチ地方がおすすめ!美しい工芸品や塩砂漠の魅力

西インド・グジャラート州カッチ地方がおすすめ!美しい工芸品や塩砂漠の魅力
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「インドでおすすめの場所は?」とよく聞かれます。

定番のタージマハル、風の宮殿があるジャイプール、ガンジス河で有名なバラナシ……などインドは広く、見どころもたくさんあります。

正直なところ「なにを求めるか」によっても違ってくるでしょう。

ただ、1点。

以前書いた「インドで女性の一人旅は危険?気を付けるべきポイントと対策」の記事で、有名な観光地より、のどかな場所を選ぶのもいいよ!とお伝えしました。

その記事内で、グジャラート州カッチ地方の名前を挙げました。カッチはアグラやバラナシのように有名な観光地ではありません。外国人観光客も多くはありません。

でも、だからこそ昔ながらのインドが感じられる場所です。

さらに伝統的な工芸品やホワイトラン(塩砂漠)など、カッチならではの魅力もたくさんあり、私の大好きな場所です。

今回は、私が愛してやまないカッチを紹介します!

西インド・カッチの場所

グジャラート州カッチ地方
赤丸で囲ったところがグジャラート州

カッチは、パキスタンと国境を接する西インドのグジャラート州に位置します。グジャラート州の中で、一番北の部分がカッチです。

「カッチ」とは広大な地域名であり、ブージ(Bhuj)が一番大きな街です(大きいと言っても都会ではありません)。ブージには空港・鉄道駅があり、移動の拠点となっています。

カッチまでの行き方

カッチまでは飛行機や列車、バスなどさまざまな行き方があります。私は今まで2回ほどカッチへ行っていますが、すべての交通手段を使ったことがあるので、まとめてみますね。

ブージの空港
ブージの空港

飛行機

・ムンバイから約2時間
・デリーからアーメダバード経由で約5~6時間

私が行ったとき(2017年頃)はデリーから直行便が出ていたと思うのですが、今は調べても出てきませんでした。最新情報をお調べください。

ちなみにインドの飛行機を調べる際、私は「make my trip」というサイトを使っています。

列車

・デリー→ブージ(約21~23時間)
・デリー→アーメダバード(約12~16時間)

インド鉄道は種類によって、移動時間にかなり差があります。

ちなみにインドの列車を調べるときは、「IRCTC (Indian Railways Catering and Tourism Corporation)」のサイトが便利です。

バス

アーメダバード→ブージ(約9時間)

私は、一旦アーメダバード(Ahmadabad)まで行き、バスでブージへ移動したこともありますが、なかなか大変でした……。その話は後日。

それぞれの日程や体力と相談して、最適な移動手段を選んでくださいね。

カッチの特徴と魅力

グジャラート州でさえ、外国人が多く訪れるところではありません。最大都市のアーメダバードは都会ではありますが、デリーやムンバイよりは小さめの都市です。

カッチの牛
カッチでは、今も運搬用に牛が活躍している

そしてカッチは西インドの辺境なので、訪れる外国人はさらに少なく、有名な観光地とは一味違った雰囲気。カッチの人々は観光客慣れしていないため、素朴でのんびりしています。観光地のインド人のように、ガツガツ近づいてくることもありません。

この点がカッチの魅力とも言えます。

経済発展がすさまじいインドの都市部とは違い、昔そのままのインドが感じられる場所でもあるのです。

カッチの見どころ①伝統的な工芸品

そしてカッチの最大の魅力は、なんといっても伝統的な工芸品の宝庫であることです!

刺繍、ブロックプリントの布、織物、染め物などなど。インドの中でも、数多くの手工芸が残っており、カッチの工芸品は世界からも注目を集めています。

カッチの刺繍
少数民族の人々が作る刺繍作品
カッチ・少数民族の女性
パッチワークの布を売る女性
カッチのパッチワーク布
パッチワーク布
カッチ・ブロックプリントの工房
ブロックプリントの布は一つずつ木版を押していく

私自身、はじめて行ったカッチで刺繍のとりこになり、今では自分で刺繍をするようになったほど影響を受けています。

カッチの刺繍は「ミラーワーク」と呼ばれる、小さな鏡を縫い留める技法も特徴的です。さらには、少数民族によって刺繍の技法が異なるので、それらを見ていくのもまた楽しい。

カッチには小さな村々が点在していて、その村や民族によって異なる工芸品を生産しています。ブージを拠点に、これらの村々をまわって、カッチの手工芸の旅に出かけるのが本当に楽しいのです。

カッチの家
カッチ伝統の家。壁の模様がかわいい。

「カッチは外国人観光客が少ない」と述べましたが、実は世界中からバイヤーやデザイナーなどの人々が訪れます。私が泊まったゲストハウスにも、仕事で来ているデザイナーの人が数グループいました。

カッチの工芸品については、また別記事で紹介しますね!

カッチの見どころ②ホワイトラン(塩砂漠)

そして、もう一つ。インド版「ウユニ塩湖」とも言われる場所が、カッチにあります。

カッチのホワイトラン
カッチのホワイトラン

ホワイトラン(White Rann)と言って、通常は湖ですが、乾季の12~3月頃に白く固まり、一面真っ白の風景が見られます。

カッチ・ホワイトラン
塩の粒

パキスタンにもまたがる広大な湖で、シーズン中はインド人観光客も多く訪れ、出店や期間限定で宿泊できるテントなどが登場してお祭りのような雰囲気です。

カッチのらくだ
観光客向けのらくだ。後ろに人を乗せて運ぶ。
カッチ・ホワイトラン
この道をらくだに乗って進む

ただ、一つ注意点が。

パキスタンに近い場所のため、外国人は許可証を取得する必要があります。パスポートとビザのコピーを用意して、ホワイトランに行く前に必ず入手しましょう。

私はゲストハウスで紹介してもらったオートリキシャで行ったのですが、ドライバーがホワイトランに行く途中で取得してきてくれました。(許可証の料金も込みで支払ったので、いくらだったのか覚えておらず……)

カッチは、インドの観光地以外でおすすめしたい場所

有名な観光地以外で、私が全力でおすすめしたいのがカッチです!

特に、民族のものや手仕事が好きな女性は、この魅力のとりこになる人も多いのではないかと思います。

そうではなくても、エキゾチックでカラフルなインドらしさはありながらも、落ち着いた雰囲気を味わいたい人にもおすすめです。

ただ、グジャラートは禁酒の州なので、お酒好きな人にはちょっとつらいかも……(笑)

次の記事「西インド・カッチの刺繍がすごい!今も残る伝統の手仕事」では、カッチの手仕事の代表例である刺繍にスポットを当てて紹介します!

あきえ

2013年にはじめてインドに渡り、半年間のバックパッカー旅中に現地で仕事を見つけ、ニューデリーに移住、2年間滞在。帰国後もインドのボリウッドダンスや刺繍を学び、インドの文化に魅了され続けています。現在はライター・ダンサーとしてインドに関する情報を発信中。

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