【インド旅行記2023④】南インド・チェンナイの魅力~文化・アート編~

【インド旅行記2023④】南インド・チェンナイの魅力~文化・アート編~
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インドでバックパッカー&働いた経験もある、インドLOVERあきえです。

前回、語り切れなかった南インド・チェンナイの続編です。

前回の記事【インド旅行記2023③】南インド・チェンナイの魅力~人とご飯編~

今回は、手仕事・古典舞踊・ヒンドゥー寺院など、チェンナイの豊かな文化・アートをご紹介します。

2023年10~11月までインドに行ってきました!

5年ぶりのインド。
そして、今回ははじめて南インドも旅します。

【旅の全行程】
チェンナイ

コーチン

コヴァーラム

予定外のムンバイ

ブージ(カッチ)

ジョードプル

プシュカル

デリー

インドを南から北に縦断する壮大な旅のプランです。移動がうまくいくのか?ハラハラしながら旅をしました。

南インド・チェンナイの魅力③ 文化・アートも豊富

チェンナイでは人のよさ、ご飯のおいしさだけではなく、文化・アートもおもしろいものに出会いました。

特に印象的だった3つをご紹介します。

1、Kalakshetra(カラクシェトラ)

ブロックプリント・織物などの手仕事やインド古典舞踊が行われている芸術文化機関「Kalakshetra(カラクシェトラ)」に行ってきました。

Kalakshetra(カラクシェトラ)とは

インドには「8大古典舞踊」と呼ばれる舞踊があり、そのうちの一つが、チェンナイが位置するタミル・ナードゥ州発祥の「バラタナティヤム」

バラタナティヤムは「インドで最も古い舞踊」と言われますが、イギリス植民地時代に一度衰退した歴史があります。

このバラタナティヤム復興に貢献したルクミニ・デヴィ・アルンデール氏が1936年に創立したのが、このカラクシェトラです。

カラクシェトラは、チェンナイの中心地から少し離れた南部に位置します。オートリキシャで20分くらいだったかな?行ってきました!

カラクシェトラ

私が訪ねたときには、古典舞踊のクラスはお休みだったようで見学できず、残念。

しかし、手仕事のアートは見学できました。(見学料200ルピー)

まずは、棒に糸をくくりつけて、そこに染料を染み込ませて描く「カラムカリ」と呼ばれる染色技法の制作現場へ。

カラムカリ
手で描いている途中
カラムカリ
一つずつ色づけしていく

使っているのはすべて天然染料だそうです。

次に「ブロックプリント」。手彫りの木版を、一つずつ押して柄を作る染色技法です。

ブロックプリント
一つずつ木版を押していく

ブロックプリントはインド各地にありますが、地域によって柄や意味合いが異なるのがおもしろい。

ブロックプリント
数種類の木版を使い分けて、美しい柄に

ちなみにグジャラート州カッチ地方では、ブロックプリントは男性の仕事でしたが、ここでは女性が作業をしていました。そんな違いもおもしろいですね。

あわせて読みたい西インド・カッチで見てほしい手仕事 刺繍以外にもたくさんある工芸品の宝庫

最後は織物。

インドの糸紡ぎ
糸を紡ぐ人

インドでは今も手織りの布が生産されています。織物の仕組みを説明してもらったのですが、すごく緻密で……!数学でした。

インドの手仕事は前から好きでしたが、じっくりと説明をしてくれるので「なるほど、あれはそういうことだったのか!」という発見が多々あり、とてもおもしろかったです。

英語ですが、手仕事好きの人はぜひ行ってみてください!

2、Tara Books(タラブックス)

手作業のシルクスクリーンで本を作る「奇跡の出版社」と言われるタラブックス。

絵本なのに、まるで芸術作品のような美しい本たちは、海外でも有名な賞を受賞しており、インドだけではなく世界から注目されています。『夜の木』が有名。

このタラブックスがあるのが、チェンナイなのです!

今回、チェンナイからインド入りしたのは、このタラブックスに行きたかったからというのも理由の一つ。

しかも、前述のカラクシェトラから歩いて行ける距離にあります。なんてアートなエリア……!

タラブックス
閑静な住宅街にあるタラブックス

中に入ると、インドではないような洗練された空間が。

タラブックス
タラブックス
中庭には素敵な絵が描かれています
タラブックス
ゆったりと本を読めるスペースも

そして、なんと!多言語コーナーで、日本語の本を発見!

タラブックス

私はマハラーシュトラ州のワルリ族が描いたこちらの本に一目ぼれ。

タラブックス「みなそこ」
繊細なワルリアートが美しい『みなそこ』

タラブックスでは、すべて手作りで本作りをしているだけではなく、インドの少数民族によるアートも積極的に取り入れています。

タラブックスについて、詳しくはこちらの本が超おすすめ。

タラブックスの精神や背景を知った上で、チェンナイの店舗に行けたのは、この上なく幸せでした。

3、Kapaleeshwarar Temple(カパレーシュワラ寺院)

カパレーシュワラ寺院

恐らく、チェンナイで最も有名な観光名所「カパレーシュワラ寺院」。

寺院内は土足厳禁。現地の方は寺院に入る前のところに無造作に靴を置いている人もいましたが、靴を預けるカウンターもあります。

カウンターではちゃんと番号札を渡してくれるので安心(少額を寄付します)。

靴の裏にチョークで番号書かれたけどね。そこはインドです(細かいことは気にしない)。

インドでは、ヒンドゥー教やイスラム教に限らず、寺院は基本的に裸足です。屋外でも裸足。

カパレーシュワラ寺院
中にはたくさんの神様が。多神教って感じですね。

ちなみに床に描かれているのは「コーラム」と呼ばれる、主に南インドでよく見られるもの。

コーラム
米粉で描くそう。真っ白のものから色がついたものまでさまざま。
コーラムと寺院
街中の小さなお寺の前にも

地域や人によってもさまざまな意味合いがあるようですが、

  • ラクシュミー(富の象徴である神様)を招く
  • 災いを遠ざける

などの意味があるようです。

チェンナイではあちこちで見かけました。毎朝女性が家の前に描く習慣があるようです。北ではあまり見たことがなかったので、おもしろいですね!

描いている様子の動画も、ぜひどうぞ!

南インド・チェンナイ

寺院の周りにはお花を編んで売っているお店がたくさん。いい香りが漂ってきて、お花を編んでいる人をじっくり観察するのも楽しい。

昼間にお寺を訪れたとき、寺院内にステージが組まれていました。写真を撮っていた人にたずねると「今夜、音楽とダンスのパフォーマンスがあるよ」とのこと。これは行かねば!

ということで、夜に再訪。

実は、私たちが訪れたときはたまたま「ナヴラトリ」というヒンドゥー教のお祭り期間でした。そのため、このようなプログラムが組まれていたようです。

バラタナティヤム

これは南インド古典舞踊の「バラタナティヤム」です。カラクシェトラでは見られませんでしたが、運よくこの寺院で見られました!なんとラッキー!

私たちが見た演目は、インド神話を表しているようで、神様やお坊さんなどいろんな役柄の人がいて、演劇を見ているようでした。

たった2泊だけど、大好きになったチェンナイ

チェンナイの魅力が語り切れず、思いがけず長くなりました。

チェンナイには2泊しかしなかったものの、人のよさ・ご飯のおいしさ・文化の豊かさと、本当に素敵な場所でした。

「チェンナイは観光するところがない」なんて言う人も多いようですが、おいしいご飯を食べながらゆったりと過ごすにはとてもいい場所だと私は思います。

次回、インド鉄道の旅をお届けします!

前回の記事【インド旅行記2023③】南インド・チェンナイの魅力~人とご飯編~

続きの記事【インド旅行記2023⑤】インド鉄道の乗り方・完全ガイド!

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あきえ

2013年にはじめてインドに渡り、半年間のバックパッカー旅中に現地で仕事を見つけ、ニューデリーに移住、2年間滞在。帰国後もインドのボリウッドダンスや刺繍を学び、インドの文化に魅了され続けています。現在はライター・ダンサーとしてインドに関する情報を発信中。

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